3年寝かせた「ワインの赤ちゃん」を飲んだら、最後に梅酒が来た

ワインの赤ちゃんのボトルとグラスを挟んで座る、白と黒のアヒルのぬいぐるみ 日本ワインと食卓
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冷蔵庫の奥に、2022年の「ワインの赤ちゃん」が1本残っていました。

今年は2026年。3年ものです。

これ、本来は「初々しさ」を楽しむワインなんです。それを3年寝かせたらどうなるのか。開ける前から、だいたい予想はついていました。

3年熟成したワインの赤ちゃんのボトルとグラス、豆腐グラタン、スモークサーモンのサラダ
この日の食卓。ワインの色、けっこう変わっています

🍷 たぶん、梅酒になっている

「ワインの赤ちゃん」は、若いうちは果汁のような甘さがあります。ぶどうジュースに近い、やさしい味です。

ただ、以前に翌年まで置いたものを飲んだとき、こんな変化がありました。

  • 甘みが減る
  • 酸味が目立ってくる
  • なんだか梅酒っぽい

色も変わっていました。若いころの色とは明らかに違って、見るからに熟成しています。

3年ものなら、もっと振り切れているはず。完全に梅酒だろうなと思いながら開けました。


🏭 【コラム】巨峰ワイナリーのこと

先に、このワインを造っているワイナリーの話を少しだけ。

巨峰ワイナリー(KYOHO JAPAN株式会社)は、福岡県久留米市田主丸町にあります。

もともと巨峰は、ワインにするのが難しいぶどうだったそうです。13代目蔵元の林田伝兵衛さんが約10年をかけて研究し、1972年に巨峰100%のワインが誕生しました。同じ年にワイナリーが創業しています。

2023年に、社名がKYOHO JAPAN株式会社へ変わりました。

公式サイトを読んでいて、印象に残った言葉があります。

果実は自然からの預かりもの

農業の表現者でありたい

規格外の果実が捨てられることを「自然への冒涜」と書かれていて、そこからブルーベリー、あまおう、キウイ、柿など、いろいろな果実のワインを造っています。

※このコラムは巨峰ワイナリー公式サイトの記載をもとにしています。

👶 【コラム】「ワインの赤ちゃん」とは

公式の商品説明によると、こういうお酒です。

種別果実酒
アルコール度数7%
容量500ml
特徴巨峰葡萄酒の製造過程で生まれる独特のワイン
味わい初々しい酸味と、果汁のような甘さ

ボトルを振ると、乳白色に変わります。

公式では、この酸味と甘さのやさしさを「湯上がりの赤ちゃん肌のよう」と表現しています。出産祝いにも人気だそうです。名前のとおりですね。

つまり、初々しいうちに飲むお酒です。


そして、今回飲むのは2022年のもの。

赤ちゃん、もう3歳です(笑)

裏ラベルも載せておきます。ワインを買うとき、裏を読む人は多いと思うので。

ワインの赤ちゃんの裏ラベルと、両脇に座る白と黒のアヒルのぬいぐるみ
瓶詰は2022年11月。品目は果実酒。両脇のアヒルについては後ほど

🥂 飲んでみたら、普通に甘い

で、飲んでみました。

普通に甘い。

予想が外れました。酸味もそこまで強くありません。梅酒っぽさは、開けた直後には出ていませんでした。

色はしっかり熟成しているのに、味は思ったより若い。飲み口がよくて、後味に甘さが残ります。

琥珀色になったワインの赤ちゃんとグラス、スモークサーモンのサラダ
若いころは薄いピンク。3年でこの色になりました

3年経っても、まだ赤ちゃんの面影がありました。

🍽️ この日の食事

合わせたのは、この2品です。

サラダ

もやしとわかめを、レモンを強めに効かせたドレッシングと塩昆布で漬け込みました。その上にルッコラとスモークサーモンをのせています。

酸味、塩味、昆布の旨味、ルッコラの香り、サーモンの燻製香。要素は多めです。

豆腐グラタン

豆腐をベースに、トリュフソースとチーズをたっぷり。

正直、作ってから思いました。

「これ、ワインの赤ちゃんには濃すぎたかも

アルコール7%のやさしいお酒に、トリュフとチーズ。合うわけがない、と思っていました。

💪 料理と合わせたら、ワインが重くなった

ところが、負けませんでした。

それどころか、料理と合わせたほうが、ワインに重みが出ました。

感じたこと
ワイン単体飲み口がよくて、後味が甘い
グラタンと一緒存在感が出る。輪郭がはっきりする

さらに面白かったのが、グラタンを食べたあとの口の中が軽くなることです。

ワイン自体には強い酸味を感じないのに、濃い味をリセットしてくれる。

黒胡椒をふった豆腐グラタンとワインの赤ちゃん
トリュフとチーズ。濃いめのはずが、ワインが負けませんでした

濃いめのメインにしたつもりでしたが、ホワイトソースではなく豆腐グラタンにしたのが良かったのかもしれません。チョイ濃ゆめにはしたけれど、豆腐で正解だったかも(笑)

🍯 甘くないデザートを合わせたくなった

食べ進めているうちに、ワインの温度が上がってきました。

冷たいうちは甘さが抑えられていましたが、ぬるくなると甘みが立ってきそうです。

そこで思いつきました。

甘いワインに甘いデザートを合わせるんじゃなくて、甘くないデザートを合わせたらどうなる?

候補を出してみました。

  • ナッツ
  • ブリーチーズ+黒胡椒
  • 水切りヨーグルト
  • ギリシャヨーグルト

ブリーチーズは、家にありませんでした。

ヨーグルトとナッツなら試せそう。ただ、それも家にない。

買いに行きました(笑)

飲んでいる途中で気になってしまったので、仕方ありません。

🥜 オイコス+カリカリナッツ

ギリシャヨーグルトを探しましたが見つからず、オイコスのプレーンを買ってきました。

ナッツは砕いて、オリーブオイルで軽く炒めます。カリカリにして、香ばしさを出しました。

狙いはこうです。

  • 濃いプレーンヨーグルト
  • 香ばしいナッツ
  • 甘さは足さない(必要なら蜂蜜を少しだけ)

デザート側を甘くしないことで、ワインの甘さを引き立てるという作戦でした。

ちなみにオイコスは、そのまま食べてもおいしかったです。

そしてナッツ。

ナッツ、旨っ。

ペアリングを試すはずが、普通に食べてしまいました(笑)

オイコスのプレーンヨーグルトに炒めたナッツと黒胡椒をのせたデザート
蜂蜜は少しだけ。黒胡椒をひとふり

🫙 そして、梅酒が来た

ヨーグルトを食べたあと、もう一度ワインを飲みました。

あ、梅酒感きた(笑)

開けた直後には出ていなかった、あの甘酸っぱさ。過去に熟成したものを飲んだときに感じた「梅酒っぽさ」が、ここで突然出てきました。

ワインの赤ちゃんのボトルとグラス、ヨーグルトにナッツをのせたデザート
この組み合わせで、急に梅酒になりました

予想と真逆です。

ヨーグルトと合わせたら、ワインの甘みがもっと残ると思っていました。そうしたら、甘酸っぱさのほうが前に出てきた。

ヨーグルトの酸が影響したのかもしれません。ただ、これはあくまでそう感じたという話で、理屈は分かりません。

そして結局、最初に予想していた「梅酒化」に、回り道して到着しました

📝 1本のワインが、3回変わった

今回、同じ1本でこれだけ印象が変わりました。

合わせたもの感じ方
単体飲み口がよく、後味に甘さ。酸は強くない
豆腐グラタン料理に負けず、むしろ重みが出る。後味は軽くなる
ヨーグルト+ナッツ甘さが増すと思ったら、甘酸っぱさが前に。梅酒感

ワインを変えたわけではありません。食べるものを変えただけです。

3年寝かせた「ワインの赤ちゃん」は、開けた瞬間はまだ甘くて、料理と合わせると輪郭が出て、最後に予想どおり梅酒になりました。

順番に飲んでいったから分かったことで、いきなり最後だけ飲んでいたら「熟成して梅酒っぽくなったワイン」で終わっていたと思います。


ワインは、合わせるものを変えるだけで印象が変わります。

難しい知識がなくても、「次はこれと合わせてみようかな」で十分楽しめると思います。今回だって、途中で買い物に行っていますし🍷


🍷 このワイナリーのワインについて

巨峰ワイナリーのワインは、私が関わっているオンラインショップでも取り扱っています。

さきほど裏ラベルの写真に写っていた白黒のアヒルは、そのショップの子たちです。名前のとおりで、白と黒が1羽ずつ。

白黒アヒルの九州ワインSHOP

九州のワイナリーから選んだワインを扱っています。巨峰ワイナリーのものでは、あまおう苺やキウイのワインなど。フルーツワインが好きな方には見ていて楽しいと思います。

▶ ショップを見る

今回飲んだ「ワインの赤ちゃん」は、いまショップには並べていませんが、お取り寄せは可能です。気になる方は、ショップからお問い合わせください。

アルコール7%で飲みやすいので、夏に冷やして飲むのにちょうどいいお酒です。3年寝かせるかどうかは、お任せします(笑)


※本記事の味の感想は、すべて筆者個人が実際に飲んで感じたものです。
※商品やワイナリーの情報は、巨峰ワイナリー(KYOHO JAPAN株式会社)公式サイトの記載にもとづいています。
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
※お酒は適量を、体調に合わせてお楽しみください。
※記事内で紹介しているオンラインショップの運営に、筆者が関わっています。

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